日本でプラスチックフリーな生活を送る10のコツ
mymizu Blog Series「エコへの第一歩 with Kanae」
当シリーズは、mymizuメンバーの長谷川佳苗と一緒に環境問題、そして私たちがすぐにでもできるエコ活動について学び、新しいライフスタイルへの第一歩になることを目標としています!
プラスチックフリーの生活と聞くと何が思い浮かびますか?
「忙しい自分にはできない」
「興味はあるけどお金がかかりそう」
「まず企業側から変わってもらわなきゃ」
「衛生面は本当に大丈夫なの?」
もしかしたらそんな事を考えてしまうかもしれません。
特に新型コロナウィルスが広まってから、衛生面や便利さから使い捨てプラスチックが重宝されるようになりました。それに伴って家庭から出るプラスチックごみの量も急増しています。
では、プラスチック製品はリユース品と比較してそんなに衛生的なのでしょうか?
病院のような水準を求めるなら別ですが、プラスチックは本質的に衛生的というわけではありません。現に細菌やウィルスはプラスチック上でも、他の物質上でも、同じように生きのびることができます。
世界中の衛生専門家によると、硬い表面を持つ何度も使えるコップや容器は、家庭用の消毒剤で十分な殺菌効果が得られ、リユース製品でも安全に使用できると言われています。使い捨てのプラスチックが特に優れた素材というわけではないのです。
また、アメリカのCDC(疾病管理予防センター)によると、食品やそのパッケージからウィルスが感染することはめったになく、スーパーで買った野菜などは使う時に流水で洗ったり、しっかりと火を通せばそれだけで安全との事です。
ところが、日本のスーパーで買う、例えば果物はどうでしょうか?
発泡スチロールのネットに包まれ、プラスチックのトレイ置かれ、それがまたビニールに包まれ、さらにそれをビニールの袋に入れて持ち帰ります。
これは日本に根強く浸透している「おもてなし文化」からくるものです。食品を安全に衛生的に持ち運べるように、少し過剰なくらい梱包されているわけです。それが海外から批判されることも多々あります。
でもちょっと待って。
プラスチックフリーの生活を送るのってそんなに難しくなくてはいけないの?
答えはNO!
生活の中でちょっとしたコツを取り入れるだけでお財布にも優しいプラスチックレスな生活は意外と簡単に送れるものなんです。
ここでは日本でプラスチックフリーな生活を送るための実用的な10のコツを紹介します!
1. マイボトル
お気に入りのマイボトルを持ち歩きながら、プラスチックフリー生活の気分を上げていこう!
水用のマイボトル以外にもコーヒーや紅茶のテイクアウトの時に使えるタンブラーを持ち歩けばカフェで割引してもらえることもあるのでお財布にも優しいです。
例えば、今まで毎日2本のミネラルウォーターをコンビニで買っているとします。マイボトルを持ち歩くだけで何と年間8万7,600円、たった1週間でも1,680円の節約をすることができます。
マイボトルに切り替えるだけでハワイやゴールドコーストへの往復航空券が買えるかも?!
※1本120円にて計算。
1秒間にペットボトル740本が購入されているのが現在の日本。
マイボトルを持つ事がこの数字を限りなくゼロに近づける第一歩となるかもしれませんね。
マイボトルをカフェなどに持参する際には事前に自身で洗浄・除菌などを行いましょう。
そして、お水の補給先を探すときはmymizuアプリを活用するのをお忘れなく!
2. エコバッグ
食料品の買い物の時に使うイメージが強いエコバッグですが、買い物の予定がない時でも常に携帯しておくと急な頂き物や予想外の買い物の時に便利です。
ただ、エコバッグは必ずしも必要ではありません。
実はポイ捨てや海洋ゴミ問題を除くと、使い捨てのレジ袋の方がエコバッグよりも製造過程の面でははるかに環境に与える負荷は少ないです。
なので、新しくエコバッグを買うのではなく、今あるバッグを大切に、長く、使い続けることが環境には一番優しいのです。
普段から大きめのバックパックを使っている方は買ったものをそのまま入れてもいいし、みなさんのライフスタイルに相応しいバッグを楽しみながら選んでいきましょう!
3. エコラップ
食品の保存やレンジ調理など、さまざまなシーンで活躍する便利なキッチンラップ。たいていの場合は一度使っただけで捨ててしまうと思います。
でも、エコラップならミツロウやホホバオイルやココナッツオイルなどの自然の樹脂を素材としして作られているため、安心な上、洗って繰り返し使えます。
エコラップの他の素材では繰り返し使えるシリコンラップもあります。シリコンは熱に強い為、電子レンジにもかけられることが強みです。
もちろん、新しくエコラップを買わなくても家にあるタッパーを活用すれば十分キッチンラップの代わりになりますよ!
4. マイ箸・スプーン・フォーク・ストロー
持ち歩き用の箸、スプーン、フォークは新しいものを買わなくても大丈夫。既に家にあるものをしっかり洗浄・除菌した上でお気に入りの袋に入れて持ち歩きましょう!
ストローは不要なことも多いけど、必要な場合はステンレス製のストローを持ち歩くと便利です。
お店でドリンクを注文する際は「ストローは要らないです」と伝えてみるのもいいかもしれないです!さらに「環境のためにプラスチックを消費しないようにしてます」と丁寧に付け加える事で他のプラスチックを避けることができて、お店にポジティブなメッセージを伝える事もできます。
この様なコミュニケーションをとる事で、お店側もお客様のニーズの理解が深まり、もっとエコなお店になるきっかけになるかもしれません。要求するのではなく笑顔でお願いすることでスタッフの方も気持ちよく受け入れてくれるはず!
5. 月経カップ
毎月大量に消費する生理用ナプキンやタンポン。これも実はプラスチックでできていることを知っていますか?
シリコン製の月経カップなら朝装着して、夜取り替えるだけなので楽チン。何度も洗って繰り返し使える上に衛生的です。
最初は抵抗があるかもしれないけど、慣れてしまえば付けていることも忘れるぐらい快適で、蒸れたり漏れる心配もありません。旅行の際には荷物も少なく済むので特に重宝します。
個人的に写真に写っている月経カップは持っているエコグッズの中で一番のお気に入りなので本当にオススメです!
体の中に何かを入れることに抵抗がある方は繰り返し使える布ナプキンを使ってみるのもいいかもしれませんね。
6. 竹製の歯ブラシ&エコな歯磨き粉
今使っているプラスチック製の歯ブラシが替え時なら竹製の歯ブラシに変えるチャンス!
歯ブラシは1年に何本も使う消耗品だからこそ、少しでも自然に還る素材を選びたいところ。
また、市販の歯磨き粉には小さなプラスチックの粒子、マイクロビーズが入っています。
家庭にある重曹や海塩やココナッツオイルで簡単に作れるレシピがネットでも簡単に検索できるのでこの機会にぜひ試してみてください。
もちろん旅行先にマイ歯ブラシを持っていくのも忘れず!
7. 洗濯マグちゃん
洗濯機に入れて、衣類と一緒に洗濯するだけで、洗濯洗剤も柔軟剤も不要になる優秀な洗濯マグちゃん。名前もとっても可愛らしいですね!
その正体は高純度99.95%のマグネシウム。
マグネシウムは水に触れるとぷくぷくと水素の泡を発生させ、水道水を「アルカリイオン水」に変えてくれます。洗剤なしでも皮脂汚れをスッキリ落とし、部屋干し後のイヤなニオイも残らない優れもの。
さらに、洗濯マグちゃんによって作り出されたアルカリイオン水が、洗濯機の洗濯槽や排水ホースの中まで勝手にキレイにしてくれます。
1年以上繰り返し使える洗濯マグちゃんはプラスチックがどうこうとか関係なく誰にでもオススメしたい素敵な商品です。
8. パッケージフリーのバスグッズ
シャンプー、コンディショナーやボディソープ。
お風呂の中で使うものはプラスチックで溢れています。エコな気がする詰め替え用のシャンプーでさえも包まれているのはプラスチック・・・
この機会にパッケージフリーの固形シャンプーやコンディショナーを使ってみませんか?
一般的なシャンプーは最大80%、コンディショナーは最大95%が水です。固形シャンプーやコンディショナーは濃縮して固形にすることで液体よりも長持ちするものが多いのが特徴です。また自然素材のみを使った商品が多いシャンプーバーやコンディショナーバーは環境だけではなく頭皮も健やかに保ってくれます。
私が特にオススメするのがイギリス発祥のLUSH。
LUSHの製品はパッケージフリーなのはもちろんのこと、一般のバスグッズには大抵入っているマイクロプラスチックを一切使わず自然素材のみを使用しています。
※mymizuはこの記事に登場した会社とは関係がなく、紹介料なども一切受け取っていません。商品について質問等ございましたら、直接各会社へお問い合わせください。
9. ファーマーズマーケット
地元で採れた新鮮な野菜などがパッケージレスな状態で手に入るファーマーズマーケット。
全国各地で開かれているので近所の開催場所を調べてみましょう。
ただマーケットによって、プラスチックの包装を使っているお店もあるので事前の下調べは必要です。もしお話できるようであれば、お店の方に包装をできるだけ削減できないものか尋ねてみると消費者としての気持ちををお店へ直接伝えることができます。
ファーマーズマーケットに足を運ぶ際にはマイバックや空き瓶を持参するのを忘れずに!
10. おやつを持ち歩こう!プラスチックフリーなホームパーティーを開こう!
外出中にどうしても小腹が空いてコンビニでプラスチック包装されたお菓子を買った経験は誰しもあると思います。せっかく上記に挙げたコツを生活に取り入れても空腹には勝てないかも・・・
果物やカット野菜、ナッツや手作りのおやつを瓶に入れて持ち歩けば不要なプラスチック消費を抑えられる上に身体も大喜び!
また、家で料理するのもプラスチックフリーな生活に繋がります。
どれだけ自分でプラスチックレスな生活を心がけていても、レストランによっては食材の包装にプラスチックが使われていたり、洗剤や油の入った容器等いたるところにプラスチックが使われているケースが多いのが現実です。
どうせなら友達を巻き込んでプラスチックフリーなホームパーティーを開いてみても楽しいかも!
プラスチック製品であろうがなかろうが、まずは自分がすでに持っているものを大切に使ってみませんか?その上で今使っているものがなくなったらエコな商品に切り替えていく。それが一番環境に優しいです。
忙しい毎日を送る私達はプラスチックのことばかりも考えていられない。ただ、「プラスチックフリーな生活をしたい」と思って最初の一歩をすでに踏み出したあなたは素晴らしい!
今日プラスチックを使わないことで、明日から環境が良くなるわけではないけど、ひとりひとりの行いが、結果、海の生き物や動物の命を守ることにつながります。誰も見てなくてもいいじゃないですか。あなた自身が知っているんですから。環境に良いことをした行為は、他でもない、あなただけは知ってるのですから。
さて、まずはこちらの10のコツを参考に一週間使い捨てプラスチックを減らす生活を送ってみてください。
時間と共に、それが習慣に変わり、意識しなくても自然とゴミの量が減ってくれば、環境にもお財布にも優しいプラスチックフリー生活はもう、すぐそこにあります!
あなたも環境問題の解決に貢献しませんか?
ひとりひとりが協力して行動を起こせば大きな変化が生まれます。
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【メンバー紹介:長谷川佳苗】
四六時中エコなことを考えている「エコフリーク」なわたしはみなさんが自分のためにも環境のためにも持続可能で健康的なライフスタイルを送るヒントを見つけるお手伝いをできればと思い、当ブログを書かせていただいています。地元名古屋から始まった地球に優しい生活への旅。これまでゴミ拾い、ビーガンピクニック、ヨガ、気候変動に関するプレゼンテーションなどのイベントを企画して、350名以上の方と関わってきました。また、政府に気候変動への取り組みを訴えている国際的な団体Fridays For Future Nagoyaの主要メンバーも務め、元アメリカ副大統領のAl Gore氏主催のClimate Reality Leadership training を受講し気候危機に関する知識も深めてきました。環境問題について話すことが「意識が高いこと」ではなく当たり前になる社会を目指して、オーストラリアから情報を発信していきます!