“おいしい”から考える、これからの食のあり方。

「給水アクションの普及」という共通のゴールを目指して始める、給水プラットフォームmymizuと、浄水器など水に関するプロダクトを手がけるCleansui(クリンスイ)の合同ブログシリーズ。

前回に続き、mymizu給水パートナーの循環型ラボ「élab」にまつわるストーリーの後編をお送りします。

循環型社会の実現に向けてこれからの暮らしを考え実践する空間として、中でもレストラン部門での取り組みは興味深いものばかり。
mymizuメンバーの自宅でも実践している生ごみの有効活用など、一見ハードルが高そうでも、実は慣れると生活になくてはならない新たな習慣となることも多いのです。

”おいしい”から、”楽しい”から続けたくなるというのは、今後の持続可能社会を考える上でのキーポイントになりそうです。

 
 
 

クリンスイウォーターを設置したmymizuスポット「élab」後編

photo / Norio Kidera
text / Hitomi Takano
edit / Akio Mitomi

前編はこちら

サーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現を目指して、持続可能な暮らし方を実践、発信する循環型ラボ「élab(エラボ)」。これからの食の在り方を考える「キッチンラボ」では、プラントベースのメニューを中心とした料理や菓子を提供。持続可能な原材料調達の実践として、目安として30km圏内のオーガニック農家から食材を仕入れ、調理・提供方法を研究する場となっている。

「野菜のメインの仕入れ先のひとつは東京・青梅市にある『Ome Farm』で、élabメンバーは定期的に通って畑作業に参加しているんです。実際に手を動かして、土を触って感じたこと、生産者の想いなど、料理と一緒にそんな経験や背景までお伝えできる場にしていきたいと思っています」

そう話す大垣多恵さんもélab運営のかたわら、月に一度は青梅市まで足を運んでいる。

 
 
 

キッチンラボでは現在、お野菜丼や国産の薬草などを使った和漢カレーなどのランチをはじめ、プラントベースの焼き菓子や国産の薬草茶、自家製クラフトコーラなどが味わえる。キッチンラボで提供する水も、店舗奥に設置されているウォーターサーバー「クリンスイウォーター」の浄水を使っている。地元の常連客も多く、環境に関心があったからというよりは、ふらりと訪れて「おいしかったから」という理由でリピートしてくれる人がほとんどだそう。

「“おいしい”を起点に、素材やその先の環境にまで関心が広がるような場になることが理想です」

「食の在り方を考え、研究する場」というだけあって、料理を提供するだけでなく「食」を軸に日々さまざまな試みを実践している。

「たとえば、近隣のbean to barチョコレート店『ダンデライオン・チョコレート』から、製造過程で出るカカオ豆の外皮を仕入れて、料理やお菓子づくりに役立てています。ほかにも、地方へ出向き食文化や食材をリサーチし、そこで得た地域ならではの食材を仕入れて販売したり、地域の方が作る料理のレシピをひもといてélabで提供したりと、実験的な取り組みにチャレンジ・発信する場にもなっています」

 
 

そしてなんと、店内にはミミズコンポストの大きな木箱が。コンポストといえば「臭いが気になる」という声も多いけれど、ここでは植物性の素材しか使わないこともあり、その心配もないという。

「キッチンから出る素材を直結できるということで、店内に設置しました。さらにもうひとつ、地域のコーヒー豆焙煎所の方が運営するコンポストマシンも近くにあり、『KURAMAEモデル』という循環モデルの一環として、蔵前エリアのカフェや飲食店、小学校がコーヒーかすや生ゴミなどを投入させてもらっています。élabも、水分が多い野菜くずなどミミズコンポストでは賄えないものは、コンポストマシンを使わせてもらっています」

人にも環境にも配慮した食材を使うだけでなく、調理工程でどうしても出てしまう素材にまでしっかりと目を向けることが、循環する社会への第一歩。

「単なるゴミではなくて、『ミミズの餌となって、新しい命となる』と捉えています」

 

キッチンラボには、ほかにも暮らしに生かせる循環のヒントがちりばめられている。例えば、飲食店に欠かせないナプキンやコースター。残布や廃棄する革を再利用することで、新しい使い道を見出している。

「élabの2階に実店舗があるカットソーブランドで、服の循環や再生をテーマに余った生地も活用して服づくりを行う『余白』さんから仕入れた残布を、ナプキン代わりに。また近所の革職人さんからは、革を加工する際に廃棄される繊維質の部分を仕入れ、コースターとして使用しています」

また、店先ではマフィンなどの焼き菓子をはじめ、薬草茶や切り干し大根、梅干しなどの量り売り販売も行う。持ち帰る容器や包装についても、お客さまの考えるきっかけや気づきになるようにと工夫している。

「以前は商品を小さい紙袋に入れてお渡ししていましたが、最近は『容器を持参してもらう』『紙袋に入れる』『余白さんの残布で包む』という選択肢を設けて、お客さまに選んでもらうようにしています。紙袋と布の場合は30円いただいていますが、布で包むのは見た目にもかわいいし、新鮮に感じてくださる方も多く意外と人気なんです。『気にしないのでいいですよ』と言ってくれる方も増えてきました」

élabが大切にしているのは、地域に根ざした循環型社会。そして、アクションに繋がる体験をこの場所でしてもらうこと。ミミズコンポストを作る時も地域の人々に参加してもらったり、マイボトルや容器の持参を呼びかけたり。地域と一緒に考え取り組むことで、交流や新しい視点が生まれ、日常の中に「循環の輪」が広がっていく。

 
 
 

élab

東京都台東区鳥越2-2-7 
https://elabtorigoe.tokyo
info@elabtorigoe.tokyo 


同店で使用している製品/クリンスイウォーター

・クリンスイの浄水フィルターを内蔵した業務用ウォーターサーバー。

・ボトルを使わず、水道水から浄水を作り、いつでも冷水、温水を使うことができます。

https://www.cleansui.com/cleansuiwater/

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